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対戦相手皆無!ボードゲームレビュー

遊んだアナログゲーム・ドイツゲームについて主に書きます。

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電力会社:最初の火花

火の発見は、人類史上最も重要な出来事の一つです。この瞬間から、人間のエネルギー利用の歴史が始まります。この素朴な発見が、数万年後には電灯を灯す原動力となると、誰が予想したでしょうか?



---電力会社:最初の火花---

ルールを覚えるのに必要な時間:30分
1ゲームの時間:90分
評価:☆☆☆ (☆5で満点)



フリーゼ自身による、電力会社のスピンオフ作品。同じスピンオフであるファクトリーマネージャーが、電力会社と全く違ったゲームになっているのに対して、最初の火花はほとんど電力会社と同じルール。ただし競りがない、コスト計算がシンプル、リソースの種類が1つなどいろんな点がシンプルになっている。

------------準備------------



まずはリソース管理用のボードを置き、人数と同じ数だけマップタイルをランダムに並べる。マップが狭いので電力会社経験者は驚くかもしれない。



目的は自分の「氏族駒」を13コ以上マップに配置すること。単純に数が多ければ良いので、このへんもシンプルだ。



リソース管理ボードには、じゃらっとムギ駒を置き、木の実4つ、魚2つ、クマ3つ、マンモス2つの駒を初期値として置いておく。その後、ボード上の各種狩猟スペース+さっき置いた数を計算し、補充数タイルをボードに置いておく。この数の駒が、毎ラウンド補充される。ムギ駒だけは無限にあるものとする。



そして初期食料として、ムギ駒7食料分を受け取る。ちなみに緑の駒は1食料、黄色の駒は3食料だ。



その後、ランダムに1~6までの「薬草」カードを各プレイヤーに配り、数字が大きい順に手番順チャートのプレイヤー駒を並べ直す。



初期配置の氏族として、手番の逆順に、マップに駒を置いていく。1個めは強制だが2個めは任意だ。要するに置いた氏族駒に隣接した種類の食料しか取れないので、よく考えよう。

2個めを置く際は手番順に(つまりさっきとは逆に)置く。しかも最初の駒に隣接するように置き、コストを1食料払わなければならない。



ここまで終わったら、手番順を再決定する。基本は氏族駒の配置数が多い順に並べるのだが、最初のうちはほとんど横一線なので手持ちの「薬草」カードの数値を比べる。大きい人が手番としては上に来る。

ここまで準備フェイズだ。やれやれ。

----------------------------

ゲームは

1:道具・知識カードの獲得
2:狩猟採集
3:氏族の拡大
4:次のラウンドの準備

と、大きく4つのフェイズに分けて進行する。


1:道具・知識カードの獲得



電力会社でいうと、発電所の競りの部分。ただカードは道具カードと知識カードの2種類があり、道具カードは基本的に3枚までしか持てない(4枚めを獲得したらどれか一枚を破棄する)が、知識カードは何枚でも持てる。(ただし、一種類につき一枚)

獲得できるのは上段の4枚から一枚。下の4枚は将来的に買えるカードを表す。

競りはバッサリとカットされているので、手番順の最初のプレイヤーがカードを選び「これ欲しい人?」と聞く。欲しいといったプレイヤーのうち、一番手番が後ろのプレイヤーが獲得する。つまり後手番有利。コストは右肩に書いてあるが、最初の方のカードは無料だ。



道具カードには下部にこんなような数字が書いてあり、狩猟採集フェイズにいくつ食料が手に入るかを表している。

リソース管理ボード上に何個コマが載っているかによって、獲得数が変動する。全員一枚ずつ買うか、パスしたら次のフェイズへ



※カードは一枚買われたら補充し、昇順に並べ直すのだが山札に仕込まれている「結婚」カードが引かれたら一番番号の小さいカードと結婚カードを取り除き、残った6枚がすべて買えるようになる。こうなったら終盤なのは電力会社と同じ。



※このフェイズの最後に、【食料の破棄】を行う。所有している食料の1/3を捨ててストックに戻さなくてはいけないが【火】の知識を持っていれば捨てる必要が無い。

2:狩猟採集

さっき手に入れた道具カードを使って食料コマを獲得できる。

・氏族コマがメインボード上の狩猟スペースに隣接していて、且つ対応した道具カードを持っていれば手番と逆順に食料を取っていく。



例えば青いコマは木の実が手に入るスペースに隣接しているので、さっき木の実を採集できる道具カードを買っていれば食料を取れる。



麦コマはボード上に採集スペースが無いが、これは道具カードだけで手に入る特殊な食料。電力会社で言う風力発電みたいなもの。

手番と逆に取っていくので、先頭のプレイヤーは手に入る食料が少なくなる。

それぞれのコマに数字が振ってないので分かりづらいのだが、



木の実=2食料
魚・クマ =3食料
マンモス=4食料

この価値を持つ。ここはちょっとプレイアビリティが悪い。

狩猟採集が終わったら、マップ上の氏族駒の数だけ、コストとして食料を支払う。もし足りなかったら氏族駒が「餓死」して取り除かれるのだが、めったにそんな場面は無いと思う。

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※この狩猟フェイズで、ルールブックにものすごくわかりづらい点がある。メインボード上には同種で2つ以上の狩猟採集スペースが存在しうるのだが(マンモスの狩猟スペースはこことここ、など。)自分のコマをどちらにも置いていた場合、道具カード下部の数字にちょっとボーナスがあるのだ。



具体的には、このカードではリソース管理ボードに4個以上の木の実が乗ってないと2個の木の実を獲得できない。だが、メインボード上で2つの木の実スペースに隣接して氏族コマをおいていれば管理ボード上の木の実は3個以上で2つ採集できる。


そういうことなのだ。

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3:氏族拡張



またしても手番と逆順に、氏族コマを拡大できる。一ラウンドにつき5人まで置くことができて、一人目は1食料、二人目は3食料・・・とコストが上がる。



コマはすでに置かれたコマと隣接して置く必要があり、山を超えて置く場合は+1食料。



すでに他の人のコマがあるスペースに置く場合は+2食料。(自分のコマを含め、置かれるコマの数だけ食料が必要。もしも先に2人がコマを置いていたら+3食料だ。)

13個のコマを置いたらゲーム終了フラグが立つので、誰かがコマ8個に達していたらいつ終わってもおかしくない。周りの食料数を数えて警戒しよう。

4:次のラウンドの準備

補充数タイル通りに食料たちを補充し、氏族コマが多い順に順番を決める。もし氏族コマが同数だったら、道具タイルの番号が大きいほうが先になる。電力会社と同じ。

最後に、場に並べられているカードの中で一番大きい物を山札の一番下に入れ、新たに一枚めくって市場の更新を行う。



プレイしてみると、だいたい5ラウンド前後で終わるので、「あれ!?もう終わりなの?」という感想になるかもしれない。特に電力会社をプレイしたことがある方は。

最終的に一番氏族コマが多い人が勝ち

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リソースを一種類に統一、競りのカット、コマは隣接しておくようにすることで選択肢を減らすなど、随所に簡略化が見られますが、基本的には電力会社そのものです!



あの重厚なプレイ感は若干うすれていますが、かと言って軽いゲームになったかというとそうでもなく、「中~重量級」といったプレイ時間です。大体90分ぐらい。まあそれでも電力会社の半分ですが。

もし購入されたら、電力会社へステップアップするための踏み台としておすすめ。これに競りを加えたら電力会社!と思って問題ないので・・・。

すでに電力会社をプレイした人も、「今日は3時間級はちょっと・・・」「じゃあ最初の火花はどう?」と活躍の場は多いでしょう。(そんな場面あるのか?ww)

軽くなった電力会社ということで、入門者向け!?と思ってプレイすると途方にくれるので、そこだけはご注意。カード市場のマネージメントとか、手番順の決定方法がフリーゼ独特のものなので、できれば経験者を交えてプレイするといいでしょう。良いゲームです。


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