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対戦相手皆無!ボードゲームレビュー

遊んだアナログゲーム・ドイツゲームについて主に書きます。

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ハワイ

ハワイの島々は西洋人による「発見」により内戦が勃発し、統一王国が生まれましたが、それ以前はもっと小さな共同体で暮らしていたようです。このゲームは、そんな時代の物語。人々は文字を持たず、歴史は口伝されてきました。



---ハワイ---

ルールを覚えるのに必要な時間:30分
1ゲームの時間:60-120分
評価:☆☆☆☆ (☆5で満点)



2011年のエッセンでお披露目されたハワイ。その後すぐ品薄となり、手に入れにくい状態が続いています。

私はゲームを始めたばかりの頃にハワイを遊ばせてもらい、なんて複雑なゲームだろう!とは思いながらもこのゲームの虜になってしまいました。その後オンラインで遊べることを知り、ちょくちょく遊んではいたのですが、どうしても実物が欲しかったのです。

そして2015年、中古でハワイを入手!ZーMANから再販されるという情報は入手していたものの、早く手に入るに越したことは無いのです。

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さて、ルールですが、まずはハワイ島を模したボードをつなぎあわせ、内側に大きな長方形のタイルをランダムで敷き詰めます。ここは毎回変わる、モジュラーボードです。



そして、たくさんあるタイル類を対応した場所に配置・・・これが大変です。



各プレイヤーには、この変な形の個人ボードと、13個分の貝トークン、7個分の足トークンを配ります。



また、先手有利が顕著なゲームなので、フルーツトークンを2番手には2個、3番手には3個・・・と配ります。

もらったトークンはすべて隠匿情報なので、自分の小屋に隠しておきます・・・・



それから、各プレイヤーは「小さいカヌー」を受け取ります。これには2足ぶんのスペースが印刷されていますが、詳細は後述。



ここまで終わったら、価格チップを袋から引いて配置します。各タイルに最初から印刷されている数字が有るのですが、配置したチップの合計がこの数字を”越えたら”そのタイルにはもう配置しません。



各タイルに配置すべきチップの数は決まっているのですが、超過したら残りの分は「魚」として泉に置いておきます。



4枚のチップが最終的に余るので、プレイ人数に合わせて順番表示トラックに配置。後手番が高価格になるように。同価格だった場合、「槍」のチップを高価格とみなします。

やることは基本的にお買い物。全部で5ラウンドを戦いますが、結構時間がかかるゲームです。5人プレイなら2時間を覚悟したほうがいいでしょう。適正人数は3-4人かな。

手番には、移動&タイルの購入ができます。

移動にはコストが必要。支払うのは「足」です。最初は必ず浜辺からスタートで、島の内部に入っていくには移動するタイル枚数分足を支払います。斜め移動も可能でコスト1。ただし、内陸から浜辺への移動、浜辺の中での移動はコスト0です。

タイルを購入する場合、チップに表示された価格を支払うのですが、わざと高い買い物をしても構いません。これは後述のラウンド目標に関係します。



また、チップに表示された価格の倍額を払うと、タイルを裏返して強力な効果のタイルとして獲得できます。安い価格で買えそうな場合、倍額を払うのが基本です。そうも言ってられない時がありますが。

あ、支払うのは「貝」のトークンです。また、フルーツトークンは足としても貝としても使えるオールマイティな資源ですが、「混ぜて」使うことは基本的にできません(貝4の支払いで、フルーツ3・貝1を払うなど)



買い物をしたら、今払った額のチップを受け取ります。倍額を払っても、受け取るチップは1枚です。

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タイルを購入したら、個人ボードに配置します。個人ボードには縦に5列のスペースが有り、最初から一列目には小屋が印刷されています。

縦に配置しても、横に伸ばしてもいいのですが、配置にはルールが有ります。

a)縦列に伸ばす場合、一枚目のタイルは「小屋系」のタイルでなくてはいけない。
b)同じ横列に、同種類のタイルを配置してはいけない。表面と裏面で分けて配置するのも×
c)神様タイルは同じ村に1枚しか配置できない。また、同じ種類の神様は個人ボード全体で1つのみ。

また、通常のタイルとは別に「ティキ」「カフナ」というボード外周に配置するタイルが有ります。



「ティキ(トーテムポールみたいなやつ)」購入したらボード上辺に、右から詰めて配置する(最初から一つ印刷されている)
ゲーム終了時に、各縦列の村が横に伸びておらず、「ティキまで到達」していないと、終了時にその列のタイルすべて没収される。最終得点計算に反映されない。



「カフナ」購入したらボード左辺に、上から下に配置。対応する列の村がティキまで到達しており、村として成立していれば配置したところに書かれているボーナス点がもらえる。

ちなみに、ティキとカフナは配置されたチップ額の倍額を払うことにより、2枚いっぺんに入手できます。
また、配置した時にボードに印刷された足や貝トークンを入手できます。これは即時です。

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各タイルの効果はアイコンで示されており、細かく紹介するのは割愛しますが



・ラウンド終了時に貝や足、フルーツをもらえるタイル
・資源を混ぜて払えるようになるタイル
・最終得点時に勝利点がもらえるタイル


・プレイを有利にする神様タイル



・何の効果も無いが、横に長いのでティキに到達しやすくなるタイル



・槍マークのチップ獲得した時に、勝利点を得るタイル

などが有ります。

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さて、後は浜辺のアクションについてです。



・釣りをする
価格トークン配置時に、魚として置いたチップを入手できます。
足をコストとして支払うことで、1足につき1枚のチップが入手できます。ただし、支払える上限は「自分のカヌーに表示された足の数」です。最初は2足が上限です。

魚チップには1匹と3匹がありますが、早い者勝ちで3匹の方から取りましょう。これはラウンド目標に関係します。



・離れ小島に行く
メインボードの外側に、小さい島タイルが有るのですが、足を支払うことでこの島タイルを入手でき、表示された効果を即時適用します。勝利点がもらえたり、フルーツがもらえたり、強力なタイルを入手できたり。



ただし、相変わらず支払える足の上限は「自分のカヌーに書かれた数」なので、まずは買い物をして大きいカヌーを手に入れる必要があります。離れ小島に行く最低コストは3足で、初期カヌーの足スペースは2なので。



また、タイル獲得とともに、ボードに印刷された勝利点をもらえます。

空きスペースにはラウンド中、タイルを補充せず、ラウンド終了処理で補充します。既存のタイルを左詰めしてから、残ったスペースに補充します。

※使ったカヌーは、そのラウンド中はもう使えません。このカヌーは使ったよ、ということを示すため、縦にしておきます。



・ラウンドを終了する
このラウンドでもう行動しない場合、駒を手番順スペースに移動します。どこに置いてもいいのですが、後手番にするほど良い価格チップを入手できます。

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すべてのプレイヤーがラウンド終了したら、ラウンド終了処理です。



このラウンドタイルに、数字がいくつも書かれています。大きな亀の甲羅に書かれているのがラウンド目標で、獲得した価格チップ+魚の合計がこの数字を超えていれば、その下のチェックマーク部分に印刷された勝利点獲得は確定。

達成しているプレイヤーの中で、一番合計数が多いプレイヤーは1位のところの得点。2位のプレイヤーは真ん中の得点がもらえます。この条件や、点数は毎ラウンド高くなります。

※サーファータイルを獲得していると、このラウンド目標を引き下げる効果が得られます。

右に書かれた足と貝の数は、次のラウンドのためにもらえる資源(だんだんもらえる数が少なくなります)。これに加え、タイル効果で受け取れる資源を忘れずに補充します。

最後に、価格チップをすべて回収。冒頭の法則にしたがって並べ直します。

新たなラウンドタイルをめくって、次のラウンドスタート!5ラウンド終了したら最終得点計算を行い、勝者を決めます。

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見た目とは裏腹に、びっくりするぐらいのルール量。まさにゲーマーズゲームです。



勝ち筋として、「槍チップ獲得時の点数で勝つ」「フラダンサータイルのボーナス点で勝つ」「カフナボーナスで勝つ」など幾つかが挙げられ、可変ボードと相まって毎回強い戦略が違います。

準備の煩雑さや、ルール分量の多さが欠点ではあるのですが、資源管理の悩ましさが素晴らしい。再販されたら一度プレイしてみてください。

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