対戦相手皆無!ボードゲームレビュー
遊んだアナログゲーム・ドイツゲームについて主に書きます。
枯山水(Stone Garden)
- 2015/04/04 (Sat)
- 近年のゲーム |
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枯山水は水を使わずに水を表現し、ひいては世界観や宇宙観まで表現する非常に抽象的な美術です。有名な龍安寺の石庭は、どの角度から見ても石がひとつ隠れる・・・これは、「世界は不完全なものだ」という思想を表しているのです。
---枯山水---
ルールを覚えるのに必要な時間:20分
1ゲームの時間:60-90分
評価:☆☆☆☆ (☆5で満点)
発売されたのは昨年のゲームマーケットで、「おおー、なんかコンポーネントが豪華だなぁ。個人ボードがラベンスバーガーっぽいなぁ」「価格は強気だなぁ」ぐらいに思っていたのですが、年が明けてから話題が爆発。ボードゲームの常であっという間に品薄。手に入りづらい状況に。火付け役はTwitterかな?
ルール自体は素直なタイル配置ゲームなので、若干得点計算がややこしいものの、ゲームが初めての方にも薦めやすい。軽ゲーばかりを薦めるのも問題があるので、「大人も楽しめる趣味」をアピールするのにちょうど良い。(誰かボードゲーム経験者が混じった方が良いぐらいのルール分量ではある)
-----------------------------
セットアップは、ラベンスバーガーっぽい個人ボードとポーンの形をした禅僧駒を全員が持つ。正方形の砂紋タイルは混ぜて裏返し、メインボードに積んでおく。ひときわ目を惹く庭石は、プレイ人数に応じた数をボードに配置。
それから各自の目標となる名庭園カードを1枚ずつ配る。これは他の人には見せない。
また、ゲーム中一回だけ特殊能力を発動できる、作庭家カードも1枚ずつ配る。これでセットアップ終了。
-------------------------
自分の手番は前半と後半に別れており、連続して行う。
【前半】
砂紋タイルを引き、「配置」「譲渡」「保管」「破棄」のいずれかを実行する。
a) 配置 自分の個人ボードにタイルを配置する。ボードは3×5で15枚までタイルを配置できるが、最初は左上か左下におき、禅僧駒(ポーン)をその上に載せておく。2枚め以降のタイルは配置済みのタイルに隣接するようにして置く。※保管しておいたタイルがある場合、そのタイルも同時に配置できる。
b) 譲渡 うまく砂紋がつながらないタイルは、他の人に譲渡することが出来る。交渉成立したら、メインボード上に書いてある徳ポイントを2つ得る。
c) 廃棄 引いたタイルを捨て札にする。ただし徳ポイントを失うので、徳が0のプレイヤーはこの行動が取れない。
d) 保管 個人ボード上にはタイルを1枚保管して置ける。すでに保管場所が埋まっている場合は、先にそのタイルを配置するか破棄するかしなくてはいけない。
※手番のプレイヤー以外は、手番プレイヤーが引いたタイルを「強奪」出来る。この場合拒否は出来ない。強奪したプレイヤーは徳を2点失うので、いっその事「譲渡」してしまえば手番プレイヤーは徳を2点得るし、受け取ったプレイヤーは徳を失わない。win-winになる。
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【後半】
タイルをどうにかしたあとは、「座禅」「禅僧駒の移動」「石の獲得と設置」「作庭家カードを使用」と、こちらも4つの選択肢がある。
a) 座禅 座禅を組むと徳ポイントを1点獲得できる。徳の上限は6点なので、それ以上は獲得できない。
b) 禅僧駒の移動 自分の庭においてある禅僧駒を、上下左右に移動できる。まだタイルを置いていないところには移動できない。
庭石は禅僧駒のあるタイルか、その縦列にしか置けないという制限があるので、置きたい位置に予め移動しておく必要がある。
c) 石の獲得と設置 メインボードにある石を獲得して、自分の庭に配置。自分の徳以上のコストがかかる石は獲得できない。また、徳ポイントは石の獲得後、かならず0になる。
例外として、徳ポイントが最大の【6】で有った場合、禅僧駒の位置にかかわらず庭石を置ける。
※庭石は縦横に隣接させて置けないという制限(コケが両方のタイルに書いてある場合は隣接できる)があるので、このルールには従う。
d) 作庭家カードの使用 ゲーム中一回だけカードの特殊効果を発動できる。
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ルールはこれだけで、全員が15枚のタイルを設置したらゲーム終了。ややこしい最終得点計算に移る。この得点計算だけでルールブックをまるまる2ページ割くほどなので、詳しくは公開ルールブック参照。
基本的には砂紋が美しくつながっていて、石が桂馬飛びや斜めに連続していたり、仏様に見立てるように3つの石を連続して置いていたりすると高得点。
あと、最初に名庭園カードが配られているので、これを達成しているとボーナス点。
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最後の得点計算を覚えきれないので、じっくりルール解説するかどうかはメンバーによりますが、とりあえずつながるように置く、石は名庭園カードを目標に、という始め方でもいいと思います。特に最近の話題作なので、これがボードゲーム初体験、という方には。
ルール的には非常に手堅いユーロゲームで、突出した部分も悪い部分も無い、という感じ。箱庭系タイル配置ゲームを、「枯山水」という純和風テーマで出来るというのが最大の魅力ではないでしょうか。
「強奪」という攻撃アクションは、実際のプレイではあまり起こらないので万人が楽しめます。多人数ソロプレイをしているという感覚が若干あるものの、直接攻撃要素が強いゲームは人を選ぶのです。
女性プレイヤーにやや多く見受けられるのですが、【遠慮して人を攻撃できないので、ゲームのルールを最大限利用できない】という方も問題なく遊べます。
軽ゲーでは満足できないので、本格的なボードゲームに手を出したい!という方の最初の一作となるのに相応しい国産ゲームです。あとは供給が安定し、廉価版等も出れば完璧。
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---枯山水---
ルールを覚えるのに必要な時間:20分
1ゲームの時間:60-90分
評価:☆☆☆☆ (☆5で満点)
発売されたのは昨年のゲームマーケットで、「おおー、なんかコンポーネントが豪華だなぁ。個人ボードがラベンスバーガーっぽいなぁ」「価格は強気だなぁ」ぐらいに思っていたのですが、年が明けてから話題が爆発。ボードゲームの常であっという間に品薄。手に入りづらい状況に。火付け役はTwitterかな?
ルール自体は素直なタイル配置ゲームなので、若干得点計算がややこしいものの、ゲームが初めての方にも薦めやすい。軽ゲーばかりを薦めるのも問題があるので、「大人も楽しめる趣味」をアピールするのにちょうど良い。(誰かボードゲーム経験者が混じった方が良いぐらいのルール分量ではある)
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セットアップは、ラベンスバーガーっぽい個人ボードとポーンの形をした禅僧駒を全員が持つ。正方形の砂紋タイルは混ぜて裏返し、メインボードに積んでおく。ひときわ目を惹く庭石は、プレイ人数に応じた数をボードに配置。
それから各自の目標となる名庭園カードを1枚ずつ配る。これは他の人には見せない。
また、ゲーム中一回だけ特殊能力を発動できる、作庭家カードも1枚ずつ配る。これでセットアップ終了。
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自分の手番は前半と後半に別れており、連続して行う。
【前半】
砂紋タイルを引き、「配置」「譲渡」「保管」「破棄」のいずれかを実行する。
a) 配置 自分の個人ボードにタイルを配置する。ボードは3×5で15枚までタイルを配置できるが、最初は左上か左下におき、禅僧駒(ポーン)をその上に載せておく。2枚め以降のタイルは配置済みのタイルに隣接するようにして置く。※保管しておいたタイルがある場合、そのタイルも同時に配置できる。
b) 譲渡 うまく砂紋がつながらないタイルは、他の人に譲渡することが出来る。交渉成立したら、メインボード上に書いてある徳ポイントを2つ得る。
c) 廃棄 引いたタイルを捨て札にする。ただし徳ポイントを失うので、徳が0のプレイヤーはこの行動が取れない。
d) 保管 個人ボード上にはタイルを1枚保管して置ける。すでに保管場所が埋まっている場合は、先にそのタイルを配置するか破棄するかしなくてはいけない。
※手番のプレイヤー以外は、手番プレイヤーが引いたタイルを「強奪」出来る。この場合拒否は出来ない。強奪したプレイヤーは徳を2点失うので、いっその事「譲渡」してしまえば手番プレイヤーは徳を2点得るし、受け取ったプレイヤーは徳を失わない。win-winになる。
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【後半】
タイルをどうにかしたあとは、「座禅」「禅僧駒の移動」「石の獲得と設置」「作庭家カードを使用」と、こちらも4つの選択肢がある。
a) 座禅 座禅を組むと徳ポイントを1点獲得できる。徳の上限は6点なので、それ以上は獲得できない。
b) 禅僧駒の移動 自分の庭においてある禅僧駒を、上下左右に移動できる。まだタイルを置いていないところには移動できない。
庭石は禅僧駒のあるタイルか、その縦列にしか置けないという制限があるので、置きたい位置に予め移動しておく必要がある。
c) 石の獲得と設置 メインボードにある石を獲得して、自分の庭に配置。自分の徳以上のコストがかかる石は獲得できない。また、徳ポイントは石の獲得後、かならず0になる。
例外として、徳ポイントが最大の【6】で有った場合、禅僧駒の位置にかかわらず庭石を置ける。
※庭石は縦横に隣接させて置けないという制限(コケが両方のタイルに書いてある場合は隣接できる)があるので、このルールには従う。
d) 作庭家カードの使用 ゲーム中一回だけカードの特殊効果を発動できる。
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ルールはこれだけで、全員が15枚のタイルを設置したらゲーム終了。ややこしい最終得点計算に移る。この得点計算だけでルールブックをまるまる2ページ割くほどなので、詳しくは公開ルールブック参照。
基本的には砂紋が美しくつながっていて、石が桂馬飛びや斜めに連続していたり、仏様に見立てるように3つの石を連続して置いていたりすると高得点。
あと、最初に名庭園カードが配られているので、これを達成しているとボーナス点。
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最後の得点計算を覚えきれないので、じっくりルール解説するかどうかはメンバーによりますが、とりあえずつながるように置く、石は名庭園カードを目標に、という始め方でもいいと思います。特に最近の話題作なので、これがボードゲーム初体験、という方には。
ルール的には非常に手堅いユーロゲームで、突出した部分も悪い部分も無い、という感じ。箱庭系タイル配置ゲームを、「枯山水」という純和風テーマで出来るというのが最大の魅力ではないでしょうか。
「強奪」という攻撃アクションは、実際のプレイではあまり起こらないので万人が楽しめます。多人数ソロプレイをしているという感覚が若干あるものの、直接攻撃要素が強いゲームは人を選ぶのです。
女性プレイヤーにやや多く見受けられるのですが、【遠慮して人を攻撃できないので、ゲームのルールを最大限利用できない】という方も問題なく遊べます。
軽ゲーでは満足できないので、本格的なボードゲームに手を出したい!という方の最初の一作となるのに相応しい国産ゲームです。あとは供給が安定し、廉価版等も出れば完璧。
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