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対戦相手皆無!ボードゲームレビュー

遊んだアナログゲーム・ドイツゲームについて主に書きます。

カテゴリー「近年のゲーム」の記事一覧

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郵便馬車

郵便事業で財を成したタクシス家の郵便網は、目的地まで一気に郵便物を届けるのでなく、A地点→B地点→C地点 というように、馬車の駅を細かく経由して届けるものでした。馬の損耗も少なく、システム化されていて効率が良かったのです。

このシステム、現代の輸送網にも使われていますね。




---郵便馬車---

ルールを覚えるのに必要な時間:15分
1ゲームの時間:60分
評価:☆☆☆



2006年のドイツ年間ゲーム大賞(赤ポーン)作品。

ちなみにこの前後の年間ゲーム大賞は

2005年 ナイアガラ
2006年 郵便馬車
2007年 ズーロレット
2008年 ケルト
2009年 ドミニオン

いやあ、郵便馬車だけひときわ地味ですねぇ。でも拡張も3つ出ていて、当時はたくさんプレイされたのではないでしょうか。

既に10年前の作品なので、すっかり過去の作品となっていますが、プレイしてみましょう。



色合いが地味なマップを広げると、ドイツ南部の地図になっています。「ハンザ」「王と枢機卿」「ラージャ」「シルクロード」など、こんな感じの陣取りゲーム多いですよね。でも郵便馬車は陣取りではなく、ネットワーク構築です。

基本はカードを1枚ドロー&1枚プレイのシンプルなゲーム。



場に出ているカード6枚の中から一枚を引いたら、手札から自分の前に一枚プレイします。(最初の手札は0枚なので、選択肢が無いように思えるのですが、この点は後述)


最初は何のカードをプレイしてもいいのですが、二枚目以降、カードは「すでにプレイしたカードと、ボード上でつながっているカード」「」しかプレイできません。また、同じカードをプレイするのもダメです。

ボード上では、都市が道によってつながっているので、これを見ていくわけです。端っこの方は交通の便が悪そう。

もし手元に、条件に合うカードが無い場合、今までプレイしたカードを破棄して一枚目から置きなおしになります!

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さて、自分の前に3枚以上カードが並んだら、任意で郵便網の完成を宣言できます。

手元には郵便局駒があるので、これをボード上に置くのですが、ちょっとややこしく



・ボード上の一地域に全部置くか



・各地域に一つずつ置くか

どちらかしかできません。プレイしたカードすべてに置けるとは限らないので、効率よく置けるようにカードをプレイしていく必要があります。



ちなみに、地域は薄い色で色分けされています。

郵便網を置いたら、四角いボーナスチップや馬車カードを受け取れます。



・ボーナスチップは、カードのプレイ枚数に応じてもらえるものや、特定の地域に全て郵便局駒を置いたときにもらえるものなどがあります。早く取った方が高得点です。



・馬車カードは3~7のカードがあり、カードのプレイ枚数に応じて各種一枚だけ取れます。が、必ず小さい方から順番に取っていく必要があります。たとえばカード5枚の郵便網を作ったとしても、まだ一枚も馬車カードを取っていなければ、もらえるカードは「3」です。

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ドロー&プレイをどんどん続けていくのですが、手番毎に一回だけ、ボードに描かれているおじさんたちから一人を選んで、手助けをしてもらうことが出来ます。能力は以下の通り



・カードを2枚ドロー(初手番は必ずこの能力を選ぶ)
・カードを2枚プレイする
・場に出ているカードを6枚すべて入れ替える
・馬車カードを取るときに、二段階上のカードまで取れる(順番に取っていくというルールには従う)

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誰かが「7」の馬車カードを取るか、すべての郵便局駒を置き切ったらゲーム終了です。普通は7の馬車カードをとってゲーム終了になるでしょう。

得点計算ですが、間違いやすいので注意

ボーナスチップの得点 + 獲得した最大の馬車カードの得点 - 残った郵便局駒の数

です。特に残った駒のマイナス点を忘れるとゲームがつまらなくなるので注意!評価がやや低めなこのゲーム。もしかして間違ったルールで遊ばれてる・・・?

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初回プレイは手さぐりですが、二回目以降、いかに少ない手番でネットワークを構築するか、ぎりぎりのレースゲームだということがわかります。

慣れてくるとそんなに「バースト」が起こらないので、全員同じ手番回数で順当に馬車カードを獲得していって、一手番差で7の馬車カードが取れなかった!そんな展開になります。

ボーナスチップは早く取った人が高得点なので、先手番の有利があります。が、上家の人とちがうボーナスを狙うことで何とかしましょう。

点差が付きづらいし、カード運も大きいので、ファミリーゲーム感たっぷり。順当に年間ゲーム大賞だな、という作品です。

しかし作者のザイファルト、寡作ですねぇ。

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ローリングワールド

さいころで世界を旅しよう!でも旅行は計画的にね。



---ローリングワールド---

ルールを覚えるのに必要な時間:5分
1ゲームの時間:20分
評価:☆☆☆☆




2014年のゲームマーケットにて、Okazu Brandさんが発表したゲーム「ローリングジャパン」
当時すぐにプレイしまして、「ストリームス」の二次元版といったプレイ感が大変楽しく、
ビンゴゲームの代わりにも使えるなーと思ったものです。

その後、日本マップのみならずドイツ・フランス・アメリカマップを追加して発売されたのが
本作「ローリングワールド」 です。4つのマップがあることにより、プレイ感の多様が生まれています。

また、各マップちょっとずつルールが違うのです。



ルールは簡単で、7色のさいころを袋の中から2個ずつひき、振ります。

でた目に応じて、各プレイヤーはマップに数字を書き入れます。



ただし、隣の数字と差が±1以内でないといけません。(同じ数はOK)このため、どうしても書けない場所には×を書き入れます。



2個ずつ引いていって、6つのサイコロを振り終わったら一ラウンド終了。各ラウンド1個は出てこないサイコロがあります。 すべてのサイコロを袋に戻して次のラウンドへ。ゲームはすべてのマスが埋まるか、マップに書かれた規定ラウンド数消化したら終了。終了時に空きマスにはすべて×が書かれます。

※紫のサイコロはどの色として使ってもOKです。ただし数字は出た目を使います。

特殊アクションとして、「カラーチェンジ」があり、ゲームを通して3回使えます。名前通り、サイコロの色を別の色として使っていいよ、というもの。これをうまく使って立ち回りましょう。

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フランスとアメリカマップは上級の位置づけ。カラーチェンジ以外にも特殊ルールが追加されています。今出ている数字を2か所に書き込めるダブルとか。

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すこし考えるビンゴといったプレイ感で、人数を選ばないのが魅力。何人でも遊べます。(マップの数に限りはあるけど。)

ただ、何度やっても、結局同じような点数になることが多く、運の要素は大きめ。マイナス一桁台の点数を出してみたいものです。

ローリングジャパンの時は、マップが一種類ですぐおなか一杯になってしまったのですが、4種類あるのでかなりお得感が増しましたね。

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コーンウォール

ルール・プレイ時間・手軽さ、悩ましさ。すべてが平均点ぐらいで、あんまり印象に残らない、そんなタイル配置ゲームはいかが?



---コーンウォール---

ルールを覚えるのに必要な時間:15分
1ゲームの時間:40分
評価:☆☆☆

デザイナーは「チームプレイ」「ウィーン」などを送り出している新人の方(?)軽中量級ゲームを発表しているようです。




タイルを配置して、ミープルを送り込む。地形が完成したら得点。カルカソンヌを意識しているであろうことは間違いない作品です。ややこちらのほうがプレイ感が軽いかも。草原ルールのようなややこしいルールもないので、よりわかりやすい。



ゲームは5へクスで構成されたスタートタイルから始まり、手番にはタイルを一枚引いて配置するだけ。

置いたタイルには、ミープルを配置できます。一手番で最大3人まで配置できて、二人目を配置するときは1金、3人目を配置するときは2金がかかります。(タイルは3へクスで構成されているので、3人以上は配置できません。)



カルカソンヌと違って、すでに相手のミープルが支配しているエリアでも配置できますが、先客のミープル数分、お金がかかります。自分の駒でも支払いの対象。



お金はどうやって稼ぐかというと、タイルを配置するときに同時に2種類の地形を拡張できれば1金もらえます。もし3種類拡張できれば2金です。



・教会(青い屋根)が書いてあるへクスに配置すれば、即座に3点です。



・コテージ(赤い屋根)が書いてあるへクスを配置すると、そのエリアは完成したことになり、得点を清算します。



ミープルには3種類あり、ちびミープルは影響力1、のっぽは2、大きいミープルは3です。その地形に乗っているミープルの影響力を合計し、1位には地形を構成するへクスの数だけ、点数が入ります。



また、コテージを隣接させなくても、周囲がすべて違う地形で囲まれたら完成したことになります。



完成した地形には、立体のコテージをおいて清算済みを記録しておきます。以後、この地形を拡張させるような置き方はできません。注意!



ただ、「沼地」だけは完成という概念がなく、送り込んだミープルはゲーム終了まで帰ってきません。



一仕事終えたミープルは、手元に戻らず酒場に行きます。こいつらを手元に戻すには、手番に1金払って招集する必要があります。(タイル配置とは別に任意で実行可



また、旗がついているへクスがあり、このヘクスが地形に含まれていると得点が上がります。



さらに、二位のプレイヤーにも点数が入るようになります。

すべてのタイルが配置されたらゲーム終了。未完成の地形も得点を計算して、最も得点の多いプレイヤーが勝利です!

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4人プレイだと一人タイルを9枚配置したら終わるので、お金が結構カツカツです。教会など引き運に頼るところが大きい印象も。3人ベストかもしれませんね。

欠点らしい欠点がなく、地味なので半年には忘れ去られてそう・・・



カルカソンヌと違って、ゲーム終了時の盤面があまり美しくないのが残念ですねえ。「村」の絵はたくさん集まると虫の巣みたいでなんか気持ち悪いし・・・いや、ゲームは悪くないんですよ。

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私の世界の見方

一人ひとり、物の見方は異なります。あなたには何気ない風景でも、他の人にとっては興味深いワンシーンかも。特に小さい子供にとっては。




---私の世界の見方---

ルールを覚えるのに必要な時間:3分
1ゲームの時間:20-30分
評価:☆☆☆☆



2013年頃に、自分の企画した温泉ゲーム会で遊んだゲーム。当時はドイツ語版(大量の和訳シール貼り付け済み!)でしたが、2015年にテンデイズゲームズより日本語版が出ました!

この時、日本語版独自のお題を入れる「お題コンテスト」が開かれ、なんと私の投稿したお題が入賞。製品版にばっちり収録されております。ありがたやー。

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ゲームはというと、誰でも楽しめるパーティーゲーム。ただ、語彙の少ない小さい子供だと楽しみにくいので、小学校高学年くらいからが対象年齢でしょうか。



内容物はカードだけですが、大量に入っています。かつてこれが全部ドイツ語だったかと思うと・・・。テキストのみのカードだし・・・。

参加者全員に、小さい方のカードを12枚ずつ配ります。

誰かが親となり、大きい方のカードを一枚読み上げます。例えば・・・



「人類火星移住計画のカギは、○○にあると思う」

そう!ここに当てはまる言葉を手札から出すのです。大喜利です。



親以外のプレイヤーがカードを裏向きで出し、よーく混ぜます。このとき、言葉カードの山札から一枚、ランダムで引いて混ぜます。これは「神様の声」です。

※プレイ人数が少ないと神様が増えます



そしたらオープンして、一番好きな言葉を親が選びます。選んでもらった人は1点!もし「神様」を選んでしまったら親が-1点です。

このカードを読みあげる時間が「私の世界の見方」の面白いところ。珍解答に爆笑するも良し。

既定の点数に達したらゲーム終了ですが、いつ終わらせてもいいでしょう。すき間時間にぴったりの爆笑ゲームです。



※カードを二枚使って回答する問題も含まれています。こういう時にはどちらが先の言葉か注意する必要があります。左が先とか決めて出すといいでしょう。

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誰でも楽しめて、手軽な名作です。

親がカードを選ぶため、その人が好きそうな言葉(シュールな笑いが好きなのか・下ネタ系か・・・)を出すのが面白いのです。ゲームを進めていくと、その人の性格がよくわかります。

合コンにも使えそうですねー。水には弱いですが・・・。


私の世界の見方
価格:3780円(税込、送料別)


今再版がかかっているそうですよ

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族王すごろく

甦る爆音!70年代土曜の夜(当時は週休二日じゃないぞ!)を再現した大人のボードゲーム。対象年齢は驚きの20歳以上だ (!?) こいつを遊ぶ奴は、不運(ハードラック)と踊(ダンス)っちまったんだよ・・・



---族王---

ルールを覚えるのに必要な時間:20分
1ゲームの時間:90-120分
評価:★ (評価できず

”それ”は、ある一言がきっかけで思い出されることとなりました。



ツーリング中に反対車線を走る旧車會を見て友人が一言「マフィアをテーマにしたボードゲームはたくさんあるけど、暴走族をテーマにしたゲームは無いのかな・・・」


いや、そんなの無いでしょう・・・・あっ!?

なんかのブログで、「どんなクソゲーも超越する究極のゲーム」として紹介されていた【族王】 あれこそが暴走族をテーマにした唯一無二のボードゲーム!



というわけでお金を出し合って2,000円で買いました。みよこのどぎつい見た目!箱のサイズは昔の国産ボードゲーム標準サイズ(パーティージョイサイズ)だぞ!でかい!ヤワい!

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内容は「マス目の指示に従いながらお金を沢山集めたら勝ち」のすごろくなのです。

妙に気合が入っているプレイヤー駒を受け取ったら、レッツダイスロール!あれ!?さいころはどこだ!?まさか欠品・・・

いや、この黒い変な物体は・・・




まさかの電子サイコロ! もうこの時点で大爆笑間違いなし。目が決定するのに5秒はかかるシロモノなので、ただでさえテンポが悪い族王に更なるスパイスを加えている。

ちなみに、LEDは七つ入っているがが、目は1-6までの普通のサイコロ。ではなぜドットが7つあるのか??



7つないと、サイコロの「5」や「3」を表現できないからだよwww

もうね・・・おとなしく六面ダイス使おう。


受難は始まったばかり。このゲームは関東連合の頭「ヘッド」となるために「ZOKUカード」を奪い合うことになるのだが、これをシャッフルして配るとかそんなんじゃない。



メインのコースに出る前に、環七コースをぐるぐる回って、止まったマス目の指示に従ってカードを1-3枚獲得。 そしてすべてのカードが配られるまで出られない!カードは100枚近くあるよ!

しかもあとから同じマスに止まると何ももらえないという恐ろしいルールが公式だが、さすがにまったく意味がないので同じマスに止まってもOKにした。

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さてメインコースに出ても爆笑は止まらない。偶数か奇数かでコースが分かれるので、すべてのマスを回らなくていいのがせめてもの救いだ。

マスには「運命」「抗争」「パーツショップ」などがあるが、「運命」マスに止まると運命カードを引く。内容はハコ乗りしててつかまって一回休み(!)とか、喧嘩して治療費を払う ○○卍
とか、人生ゲーム的なあれ。



あ、お金の単位は「卍」ですからね。紙のお金だが大量に付属していて、プレイヤー駒とともに評価ポイントww

「抗争」マスでは抗争カードを引いて、隣の人とZOKUカードをかけて対決。

どうやって??



ほら、ZOKUカードの上にグーチョキパーが書いてあるでしょ。

さらに、絶対に相手に勝てる「無双」カードが3枚存在しており、ゲームバランスというものを全く意に介していない。



そのほかにも、環七で配られた彼女カードをかけてさいころバトルをしたり(目の大きいほうが勝ち)



お金をかけてチキンレースをしたり(サイコロを複数回振って、なるべく11に近づける。超えたらバースト)

すべて運で勝負する素敵な世界が待っています。チキンレースはやや盛り上がるけど、なんせ回数が多いのでゲンナリ。



パーツショップでは車や改造パーツが買えるよ。最後まで抗争で奪われなければ、買った額の倍額になるんだ。




奇数を出すまで進めない河口湖インターを乗り越え、ゴールまでたどりつければいいのだが、目がピッタリじゃないとゴールできないというレガシーなルールのため大変苦労する。もうなんでもいいから早く誰かゴールしてくれよ。

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めでたくゴールしてもまだまだ終わらない。いい加減うんざりするが、まずメインボードを裏返し、今まで奪い合っていたZOKUカードを、所持金で売り買いできるという、メインコースはなんだったんだという経済フェイズが待っている。




セットコレクションを作ると高額で換金できるよ!




とうとうグランドフィナーレ!サイコロを三回振って、止まったマスによって所持金が全額没収されたり5倍になったりする、 今まではなんだったんだ!?の極みが待っている。


もちろん所持金が多いやつが頭「ヘッド」だ!文句ないよな!?

終わった・・・所要時間2時間

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制作側も笑いを狙って作ったんでしょうが、妙にルールが多かったりするので、正直暴走族に反応する層はこれをやらんでしょ・・・いったいどの層をターゲットにしたんだ。

盛りだくさんにしようとした結果、異様に長いしテンポが悪くなっているで、まさにクソゲー王に相応しい内容。Z級映画をゲラゲラ笑いながら友人と見る、あの楽しさは味わえます。定価がいくらだったか知らないけど、値崩れしているので今が買い時。後でプレミア価格になるかもww



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プロフィール

HN:
seshil
性別:
男性
職業:
会社員
趣味:
楽器演奏・ゲーム・ツーリング

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